ライフスキル「境界線について学ぶ」
今年度、後期のライフスキルでは「感情」について学んでいます。
今までで、自分の今の気持ちを言葉にしてみたり、気持ちや感情を口に出して相手へ伝える練習、怒りの感情について学んでコントロールする方法を考えるなど、様々なことに挑戦してきました。
こどもたちの中には、素直になれなかったり、相手がどんな感情を抱いているのか理解するのが苦手な子がいると感じます。
ライフスキルのワークを通して気持ちを表に出して、自分の感情や相手の気持ちを考える経験を積み重ね、友だちと関わる中でトラブルが起きた場合の解決に役立てるようにと進めています。
今月のライフスキルでは、先月の「怒りの感情」の復習からしていきました。
「弟に大好物を全部食べられて怒ったときの話をしたね」
とこどもたちと内容やそのときに出た話を振り返り、冷静に戻るための方法を思い出します。
次に『境界線』を知るための実験や、人それぞれ違った価値観があるということを食べ物やあそびの好みを知ることで学びます。
「ぼくはトマト、このぐらい嫌い!」と
用意したゲージを越えたところにマークをつけることで、苦手であることを大きく表す子もいました。好きなものや苦手なものは個人でそれぞれ異なることをワークの中で改めて感じます。
「境界線」という言葉を初めて知ったこどもたちも順序立てて説明していくことで、少しずつ理解していけるようになりました。
『自分はよかれと思って行動したことも、相手は必ずしもそうとは思わない。また誰かにしてほしくないことをされて、自分の境界線を越えたらやめてもらうようにする』
ということを伝え、こどもたちに普段の行動や発言で、誰かに嫌な思いをさせていないかを、1人ひとり振り返ってもらい、本日感じたことで心に残ったことなどを感想とともに聞いていきプログラムを終えました。
今回のワークの中で伝えた「価値観」や「境界線」といった言葉が、日々の生活の中でのこどもたちの共通言語となり、普段から意識していくことでよりよい関係作りに繋がるといいなと思っています。