私たちについて

CFAKidsとは

人が成長するためには、土台として幸福感や自己肯定感、つながりが必要です。その上に体験があって最後に学習があります。CFAKidsでは、すべてのこどもたちがこれからの人生の土台を築けるように、一人ひとりの状況や成長に合わせた関わりを大切にしています。

成長のピラミッドの図。下から順に、Well-being、非認知能力、認知能力。Well-beingとは、幸福感、自己肯定感、あそび、居場所、つながり、多様性、参画。非認知能力とは、あそび、自然体験、社会教育、キャリア教育、探究的な学び。認知能力とは、学習、授業、訓練。

放課後の今~小学生の放課後から分断が進んでいる

長期休みを含めた放課後の時間は学校よりも長く、こどもたちが自由に過ごせる楽しさと学びにあふれた時間です。

一方で、現代では放課後のサービス化/商業化が進み、こどもたちが「お客様」になってしまう機会が増えました。その結果、家庭の経済状況によって放課後の過ごし方が大きく左右されたり、ゲームや動画に時間を潰すだけの毎日を送るこどもが増えています。

学校よりも長い時間を過ごす学童
学童保育と学校の時間数の比較図。学童保育は年間平均283日中1682時間、学校は年間平均283日中1200時間で、学童保育の時間の方が長い。

※1 全国学童保育連絡協議会「5年ぶりの学童保育の詳細な全国調査報告」より
※2 学校教育法に定められた授業時間は1年生で850時間、6年生で980時間

こどもにとって大切な遊びの時間

文部科学省が2万人以上のこどもを0歳から18歳まで追跡した大規模調査の結果、異年齢の友人や家族以外の多様な相手と遊ぶ機会が多いと将来の自尊感情や外向性にプラスの影響があることがわかりました。また、キャンプや登山などの体験もこどもたちの非認知能力にプラスの影響があることがわかっています。

17歳(高校2年生)の「自尊感情」の得点
  • 7歳の頃の遊び相手の多様性と現在の自尊感情の得点の関係を表したグラフ。遊び相手の多様性が低かった場合の現在の自尊感情の得点は28.0ポイント。遊び相手の多様性の高さに比例して現在の自尊感情の得点は上昇し、28.5ポイント、28.8ポイント、29.1ポイントとなっている。

    7歳(小学1年生)の頃の遊び相手の多様性

  • 12歳の頃の自然体験の機会と現在の自尊感情の得点の関係を表したグラフ。自然体験が少なかった場合の現在の自尊感情の得点は27.9ポイント。自然体験の多さに比例して自尊感情の得点は上昇し、28.5ポイント、28.9ポイント、29.4ポイントとなっている。

    12歳(小学6年生)の頃の自然体験の機会

令和2年度文部科学省「青少年の体験活動の推進に関する調査研究 報告書」より

あそびが人としての力を育てる

ここに掲載したのは一部ですが、こどもの頃の外遊びの経験は非認知能力や人格形成に大きな影響を与えることがわかっています。一方で、千葉大学の小学生の遊びに関する研究では小学生の実に7割以上が「平日に一度も外遊びができない」と回答しています。

地域(放課後や休日)の体験
  • 子供の頃に公園や広場で友だちと外遊びをしたことと現在のへこたれない力の関係を表したグラフ。外遊びの経験が少群の場合、現在のへこたれない力で高群とされるのは12.6%。外遊びの多さに比例して現在のへこたれない力の高群の割合は増加し、20.0%、31.0%となっている。
  • 子供の頃の遊びの熱中度(質)外遊び(多寡)と現在の自己肯定感の関係を表したグラフ。熱中度が低群かつ外遊びが少群の場合、現在の自己肯定感で高群とされるのは21.1%。熱中度の高さと外遊びの多さに比例して現在の自己肯定感の高群の割合は増加し、31.2%、33.9%、42.2%となっている。

平成30年 国立青少年教育振興機構「子供の頃の体験がはぐくむ力とその成果に関する調査研究」より

大切にしていること

私たちはこどもたちが幸せであるために、こどもたちの自己肯定感や、こどもたちが自立していくための力を育んでいます。

  • 幸福幸福なくして教育なし
    こどもたちは今、幸福感を感じているからこそ将来のために頑張ることができます。今も将来もずっとしあわせに生きていってほしい。それがわたしたちの願いです。
  • 居場所居るだけでよい場所
    居場所とは居るだけでよい場所です。学校生活を頑張るこどもたちにとっての安心できる基地。自分らしくのびのびと過ごせる場所。そんな場所でありたいと考えています。
  • あそびあそびこそさいこう
    のまなび
    友達とお腹が痛くなるほど笑ったり、時間を忘れて真剣に取り組んだり、時にケンカして泣いたり、仲直りして喜んだり。放課後には喜怒哀楽のすべてがあります。自由なあそびの中でこどもたちは人生に大切なことを学んでいきます。
  • くらし自分たちのくらしは、
    自分たちでつくる
    CFAKidsでは、校舎予算の使いみちも遠足の行き先も(問い合わせや手配も!)、校舎の約束もすべてこどもたちが話し合って決めます。自分の人生を他人のせいにしない。自分の人生を自分でよくしていく。変化の多い時代に生きていくこどもたちには必須の姿勢です。
  • 体験体験(わくわく)が
    人を育てる
    楽しかったこと、大変だったこと、失敗したこと、仲間と協力して乗り越えたこと…わたしたちは、人生にとって大切なことはすべて教室の外で学んできました。そして、今のこどもたちも同じだと考えています。
  • 共創つながりが力になる
    個人だけでは、CFAだけでは解決できないこともたくさんあります。保護者のみなさん、地域の方や学校、専門機関などたくさんの大人とみんなで一緒にこどもたちの成長を見守ることのできる社会を実現したいと考えています。
  • 多様性ごちゃまぜで過ごす
    CFAKidsのCFAは「Chance For All」の頭文字。文字通り、すべてのこどもたちが、家庭の経済状況も、特性も、発達も、国籍も関係なく、ごちゃまぜで過ごすことを大切にしています。ごちゃまぜだからこそ、互いに学び合い、気づき合うことができるのです。
  • 個性Be unique!
    Uniqueは、「個性的な」という意味でとらえられがちですが、そうではなく「ただひとつだけの、唯一(無二)の」という意味です。唯一無二の存在である一人ひとりの「その子らしさ」を大切に育んでいきたいと考えています。

わたしたちの思い

中山勇魚 写真
特定非営利活動法人Chance For All
代表理事
中山勇魚

「放課後」や「夏休み」という言葉の印象を人に尋ねると、その答えは様々です。

野山を駆け巡った思い出や、小学生の社交場である駄菓子屋でのエピソード。

友達とのケンカや最新のゲームにワクワクした気持ち。宿題に追われた8月末や、大雪が降った次の日の雪合戦。

生まれ育った場所や年代、家庭によってさまざまですが、根底にあるのは「楽しい」という思いではないでしょうか。

友だちと楽しく遊んだり、大人には秘密な時間を共有したり、時にケンカしたり仲直りしたり。自由で豊かな放課後の時間の中でこどもたちはたくさんのことを学び、成長していきます。

一方で現代のこどもたちからは、遊びに大切な「時間」「空間」「仲間」の「三間(さんま)」が失われているとも言われています。

禁止だらけの公園、空き地は失われ、習い事に塾に忙しくなかなか一緒に遊べない友達…放課後の時間も「大人からの評価」の中で過ごすことで溜まるストレスや、下がっていく自己肯定感…

放課後から「あそび」が失われていく中で、こどもたちの幸福感も下がっているように思えてなりません。

なにかができるから偉いとか、なにかをするためにこの場所にいるとか。

そんな概念を吹き飛ばし、まず一人ひとりが幸せに生きていくこと。

生まれ育った家庭や環境に関わらず、誰もが幸せに生き行ける社会の実現を目指してこれからも活動していきたいと思います。

Chance For Allについて

「生まれ育った家庭や環境に関わらず、幸福に生きていける社会の実現」をめざして、すべてのこどもたちが今も将来も幸せに生きていくことができるよう、放課後の居場所づくりなどの活動を行っています。

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